2010年11月08日

21st Keynote 101108オンエアリスト (蒲野)

いやいや、今月は収録直前に風邪をひいてしまって、もう大変。パソコンはクラッシュするしイベントの準備もあるし・・・で全く仕事がはかどらず、死にそうでした。本当に12月の末でなくて不幸中の幸いですよ。

皆様も、風邪とパソコンのクラッシュにはお気をつけあそばせ。

さて、今月のテーマはといいますと、昨日11月7日が「立冬」だったということで、「体感的には一足早く」・・・のつもりでしたが、すっかり冬めいてきて丁度いいくらいになったかな?でも、まだ蚊が出るしなぁ・・・ブツブツ。

まぁ、細かい事は置いておいて、さっそく今日のオンエア曲をご紹介していきましょう。

なんでも、今年はラニーニャ現象のおかげで「厳冬」になるとか。とはいいながら、まだまだ晴れた日には汗ばむ今頃にはぴったりでしょうか?元イーグルスのバーニー・リードンとマイケル・ジョージアデスのユニット「Bernie Leadon-Michael Georgiades Band」の唯一のアルバム「Natural Progression」から、「Tropical Winter」です。

Bleadonmlgeorgiades_3

Birnie Leadonさんは、すでに「Monster」となりつつあったイーグルスを最初に脱退した人で、初期イーグルスの「カントリー・フィーリング」は彼あってのものでした。だから、彼の初のソロアルバムはカントリーアルバムになるのでは?と予想されたのを裏切り、L.A.での「ご近所さん」で親友のMichael Georgiadesさんと組んで、非常にリラックスしたアコースティックでフォーキーな作品に仕上げてきて、みんなを驚かせました。非常に地味な一枚ですが、その分とてもリラクゼーションあふれる名盤としてロックファンに愛されております。

トロピカル・ウィンター・・・私が12月に訪れたハワイでは空港を降りたとたんに襲ってくる湿気のある空気と派手なクリスマスデコレーションが違和感ありあり。でもこんな「開放的な冬」もいいものでした。地球温暖化の候、もしかしたら高知辺りでは近いうちに「Tropical Winter」が楽しめますかねぇ?

Michaelfranks

続いて、オシャレなサウンドが流れてまいりました。こちら、私・蒲野が常々申し上げております、「AOR黄金のトライアングル」の一角をなすスーパー・プロデューサー、Tommy LiPumaの手による、AORの大・代表作の内の一枚でございます。

「下手なのか、味があるのか」分からない、力の抜けたボーカルはMichael Franksさん。そのメジャーデビューアルバム「Art Of Tea」から「Popsicle Toe」。

Popsicle Toeとは「アイスキャンデーのように冷たい爪先」ということで、冷え性の女性の歌。ジャジーな雰囲気をまとった歌詞の世界は「18禁」ものですから、子供には聴かせてはイケマセヌ(笑)

Johnhiatt

そして「冬につきもの」の楽曲としてもう一曲「John Hiatt」さんのセカンドアルバムから「Overcoats」をお送りしました。

John Hiattさんは元々は職業ライターでしたが、鳴かず飛ばずの時代が長く、次第にアルコールに溺れて奥様も自殺してしまいます。ブレイクしたのは80年代にRy Cooder等とのコラボレーションを始めてから。特にRy繋がりで発掘した若きスライド・ギターの名手、サニー・ランドレスを連れての日本公演では大いに話題になりました。

今でこそ、シンプルで深みのある歌で有名なJohn Hiattさんですが、このアルバム当時はまさに「冬の時代」・・・でもそれが選曲の理由じゃないですからね(笑)

Hirthmartinez

ちょっとボサノバっぽい、心地のいい音が聞こえてきました。こちら、当時も今もほとんど素性がわからない不思議なミュージシャン、Hirth Martinezのアルバム「Hirth From The Earth」から、「Winter Again」。

人生の「夏」を待ちわびながら一生懸命生きる主人公ですが、結局、年老いた今でも「夏」は来ない。それでもやはり一生懸命に生きていくという、涙ぐましい歌です。でも、だからこそ時折やってくる小春日和のような暖かい日が身にしみる・・・そんな「北の国から」の黒板五郎さん(By 田中邦衛)を思い出させるような一曲でした。

なぁんてこと言っておりましたら、全くの偶然ですが、夕方のTVで「北の国から」の制作秘話を田中邦衛さんと中島朋子さんが語っておりました。いや〜何度見ても泣けますなぁ「北の国から」は。

一方、Carole Kingの「It’s Going To Take Some Times」 。こちらも悲しい失恋の歌ですが、主人公は「しなやかな冬の若木のような強さを身につけたい」と願います。

やっぱり、冬は厳しくあるべきで、だからこそ人間は成長していけるんじゃないか?と思えますね。地球温暖化はいけません、やっぱり。

Caroleking 

ちなみに、この曲は不朽の名作「Tapestry」の次に、同じ路線で録音されたおかげで、いまひとつ注目されにくい「隠れた名作」・・・「ミュージック」から。これはカーペンターズの歌で有名かもしれませんね。カーペンターズ・バージョンには邦題も付いていて「小さな愛の願い」。なかなかいじましいタイトルであります。

さて「一足早い冬特集 パート1」、そろそろ最後の一曲です。まさしく「冬」のジャケット写真をご紹介します。

Stephenstills

「ダメジャケット、でも中身は絶品」という類の一枚。CSN&Yの「S」さんことStephen Stillsさんのソロデビューアルバムですが、何というダサいジャケットでしょうか!

雪のベンチに腰掛けてギターを弾いていますが、これはちょっと「ナイ」シチュエーションでしょう。こんな状態でギターなんか弾いたら、指が血だらけですよ!

しかも、両腕、腕まくりしてるし・・・ただ、アメリカ人ってその辺すごくて、真冬の飛騨高山でTシャツ姿でガハガハいいながら歩いてる人も見たことありますから、これは普通なのかも・・・っていうより、この傍らの赤いキリンのおもちゃ・・・しかも水玉・・・シュールですね。

では、このなかから名曲中の名曲、「愛の賛歌 / Love The One You’re With」でじんわり暖かくなっていただきましょう。

******(Part2)

さて、一足早い冬ソング特集をお送りしております今月の21stKeynoteですが、Part2では最近定番の「強引・こじつけ編」でいってみましょうか。

ええ、冬は英語で言うと「ウィンター」・・・ということで、今日は「100万ドルのギタリスト」、ジョニー・ウィンターさんです。オルガン奏者のエドガー・ウィンターさんは実の弟だったりします。

しかし、「100万ドルのギタリスト」なんて香港の夜景みたいなベタな感じがしますけど、これはジョニー・ウィンターさんが60年代にCBSがらメジャーデビューしたときの有名なキャッチコピーです。今なら、100万ドルなんていうと「1億円程度」の価値になっちゃって、東京の高級マンションだったら不動産会社から「またおいで」って言われそうな金額ですが、このころの価値で言えば15億円位になるらしいですね。

で、当時のレッド・ツェッペリンがアトランティックからもらった契約金が20万ドルということを考えると、破格の待遇だったことが良く分かりますね。しかもあちらグループで、こちら一人ですからね。

さてジョニー・ウィンターさんはブルース一筋の熱い男で、かのシカゴ・ブルースのカリスマ、マディ・ウォータースからはまるで息子のようにかわいがられたというから、その実力は折り紙つきですね。

で、この人、実は白人なんですが、アルビノといって、生まれつき色素のない体質。だから髪は真っ白だし、肌も毛細血管が透けちゃうほど白く、子供のころから種類は違えど差別にさらされてきたのは想像に難くありません。そのあたりが、ブルースの根底にある「被差別への怒り・悲しみ」のようなものが共有できたお陰で、黒人たちとの心の交流が可能だったのでしょう。

ただ、この人、レコード会社の理解には恵まれず、意に反してロック色強い作品を作らされたりして、なかなか思うような制作活動ができなかったらしいのですが、90年台初頭にやっとめぐり合った理想のレーベル「ポイントブランク」からリリースされた名作「レット・ミー・イン」からYou Lie Too Muchという曲をお送りしましょう。

Johnnywinter

「You Lie Too Much(お前の話は嘘ばっかりだ!)」って、なかなかブルースしてますね。久しぶりに『自分の好きなメンバーで自分の好きな音楽を、自分の好きなプロデュース方法でやっていいよ』って言われたおかげか非常にリラックスしていて、ガツンとくるパワーはないですが、その分とても気持ちのいいブルースが満喫できる一枚です。

*****(Part3)

さて、パート3では新譜を一枚ご紹介しましょう。

今回ご紹介するのはノラ・ジョーンズさん。2000年に名門レーベル「BlueNote」からスモーキー・ボイスの美人ピアニストでボーカリストという、ジャンルを超えた人気を博した人ですが、そのエキゾティックなスタイルはお父さんがシタール奏者のラビ・シャンカールということでも話題になりましたし、本人が「ジャズ以外の音楽と競演することが何よりのストレス解消なの・・・ 」というくらいで、幅の広い音楽性が人気の秘密でもありましたね。

で、今回紹介するのは新譜ではありますが、新録音盤ではありません。過去10年間の、彼女の幅広い音楽遍歴のキャリアからいろいろおいしいところをピックアップしてきたオムニバス盤で、ちょっと見ただけでもライアン・アダムス、レイ・チャールズ、フーファイターズ、ハービー・ハンコック、ギリアン・ウェルチなどなど、R&B、ジャズ、オルタナティブロック、ヒップホップまで、本当に幅広い人と競演しております。

もちろん、彼女の出自や美貌からすれば、競演するほうにも話題性があって、やりやすいって側面もあると思います。とはいえ根底は「音楽」ですから、これだけの音楽を幅広く網羅しているのはやっぱり才能です。

ということで、11月3日に発売されたノラ・ジョーンズのニューアルバム「Featuring Norah Jones(ノラジョーンズの自由時間)」から、カントリーの大御所、ウィリー・ネルソンと競演した冬をテーマにした作品、「Baby, It’s Cold Outside」外は寒いよ・・・という曲をお送りしました。

Norahjones

次回は、2010年を締めくくるにふさわしく(?)、私・蒲野誠一が今年購入した名盤のなかから、タイミングが合わずにご紹介しそびれていた作品を中心にご紹介します。

では、12月日13日月曜日の夜9時にお会いしましょう。

posted by FM香川 at 18:34| Comment(2) | 蒲野 誠一 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする